2025年、X(旧Twitter)はメッセージ・通話・AI連携などを統合し、「スーパーアプリ」構想を本格化させています。
その中核を担うのが、新たにベータ実装されているリアルタイムチャット機能「XChat」です。
DM機能とどう違うのか、Grokとの連携ってどう使えるのか、そして実際に使ってみてどうだったか?
この記事では、報道や公式情報に加えて、筆者自身が体験して感じた「リアルなXChatの姿」をお届けします。
「XChat」は何がすごい?――新機能の基本を整理
XChatは、2025年2月から一部のユーザーに提供されている、DMとは別枠のチャット機能。
特にリアルタイム性とセキュリティ強化を打ち出しており、UIもアプリ・Webの左サイドバーにアイコンが追加されるなど、独立した設計になっています。
DMとの違いとは?
- 高速なチャット体験(レスポンスがDMよりも軽快)
- 消えるメッセージモード(後述)
- 音声・ビデオ通話
- PINコード認証によるセキュリティ強化
- 多様なファイル送信(画像・動画・ExcelもOK)
- AI「Grok」との連携が可能(開発段階)
筆者自身が試してみたことで見えてきた「リアルな実態」を、次から紹介します。
その中でも特に注目の機能が下記2つです
注目の機能
「消えるメッセージ」= Vanishing Mode とは?
XChatの目玉機能である「消えるメッセージ(バニッシュモード)」も試してみました。
- 設定時:「◯分に設定しました」と表示される
- 消えるタイミング:相手が既読をつけてから◯分後(送信からではない)
- モード設定前のメッセージは残る
- 消去されたメッセージには「消えました」などの表示は出ない
つまり、ふと見ると、メッセージが何もなかったように消えているという体験になります。
消えるメッセージモードを利用する主な理由としては
この機能が役立つのは、たとえば秘密のやり取りやプライベートな情報の共有をしたいとき。
SNSは不特定多数が使う場である以上、「誰かに見られるかも」というリスクはつきものですが、XChatなら既読後にメッセージが消えるため、のぞき見やアカウントの不正アクセス時にも情報が残りづらい安心感があります。
メッセージに「PINコードの設定」
加えて、XChatでは初回利用時に4桁のPINコードを設定する仕組みがあります。
これは、暗号化チャットへのアクセスを守る“鍵”のような存在で、他人の端末から覗かれるリスクや、万が一のアカウント乗っ取り時に備えるセキュリティ対策です。
チャット初回アクセス時には、暗号化された会話の復元のため、PINコードの入力が求められます。
もしこのパスコードを忘れてしまうと、すべての会話内容がリセットされ、再設定が必要になります。
つまり、PINコードは“セキュリティの最終防衛線”。
万が一に備えて、忘れないよう厳重に管理することが非常に重要です。
実際に使ってわかったリアルな使用感
メリット
UI・操作性
UIや操作感はDMとほぼ同じ。ただ、会話がよりスムーズに感じられる点では進化が見られました。
とはいえ、劇的な違いはないため、「新しさ」よりも「馴染みやすさ」が強め。
その他の仕様・便利機能まとめ
- 相互フォローが必要:一方フォローでは使えない
- 非公開アカウントともやり取り可能(フォローリクエストの承認不要)
- Excelファイルも送信OK:実際に.xlsxデータを送ってみたところ、アプリ内でそのまま閲覧可能
⇒ 従来のDMより、やや「LINEに近い実用性」を感じました。
SNS機能の進化とユーザー体験の変化に関心がある方はこちらもチェック
→「Instagramアルゴリズム2025年版」:https://to-inc.co.jp/socialbook/instagram-algorithm-2025/
デメリット
利用できるユーザーは一部
公開/非公開アカウントを問わず一部ユーザーに実装されている、招待制などではなく完全にランダム展開です。
ベータ版XChatの利用環境におけるOS間の非対称性について
筆者の環境では以下のような差異が発生:
- iPhone 14:XChatが表示され利用可能
- Galaxy S25:XChat非表示、通知のみが届く
→Android端末では「暗号化キーに問題が発生しました」という警告が出て中身が読めない状態に
⇒ どちらの端末もアプリ・ソフトウェアは最新版。XChat自体がまだクロスプラットフォーム完全対応ではない開発段階である可能性が高いです。
まとめ XChatは“スーパーアプリ”の序章
XChatは、まだ開発中であり、使えるユーザー・端末に限りがあります。
しかし、実際に使ってみてわかるのは、「ただのDMではない」という進化の兆し。
- 高速なやり取り
- 消えるメッセージ
- AIとの対話
- ファイル送信の柔軟性
今後どういった進化があるのか、注目したいですね。
SNSが“多機能プラットフォーム”になっていく背景に関心がある方は、
Edits記事内のマーケティング視点も参考になるかも? →https://to-inc.co.jp/socialbook/?p=4137
現在大学で理系を専攻。在学中にSNSやPRに興味を持ち、広告代理店でアルバイトとして実務に携わる。SNSに関わるのは初めてながら、最新のChatGPTを駆使し、GENbaのカスタマーサクセス担当として、スキルを日々磨いている。2025年に株式会社toにアルバイトとしてジョイン。