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Instagramのハッシュタグは「最大5個」へ?  運用者が今日から変えるべき設計と運用フロー

ついに Instagram公式のアカウントから
「キャプションに含められるハッシュタグ数を、段階的に5個までに更新していく」
という趣旨の案内が投稿されました。

本記事では、この変更を「単なる制限」ではなく、
発見・関連表示・コンテンツ理解を最適化するための設計変更として捉え直し、
SNS運用者が明日からやるべきことを整理します。

▼Instagram’s @Creators 投稿

 

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まず何が変わる?
「最大5個」=“精鋭タグ設計”へのシフト

今回発表されたアップデート内容はシンプルで、主張は大きく2つです。

  • リール/投稿のキャプションに入れられるハッシュタグ数が、
    段階的に5個までになる

  • たくさんの汎用タグより、少数でより関連性の高いタグの方が、
    パフォーマンスと体験を改善する
    (つまりおすすめに乗りやすくなる)

元の英語をもう一度そのまま確認すると、書いてあるのはこの1文です:

“using fewer (up to 5), more targeted hashtags rather than many generic ones can improve both your content’s performance and people’s experience on Instagram.”

これを、運用者向けに“誤解なく”もっと明確な言葉に言い換えると、こういう意味です。

「ハッシュタグは“数で網を張るもの”ではなく、
“投稿内容に合う人に届けるためのラベル”。
 だから、広すぎるタグを大量に付けるより、
投稿内容に直結するタグを少数だけ付けた方が、結果的に伸びやすく、
見た人にとってもストレスが少ない」


さらに分解すると(何が“改善”されるの?)

1) パフォーマンスが改善する=「合う人に当たりやすくなる」

  • 関連性の高いタグは、Instagram側に「この投稿は何の話か」を伝えやすい

  • その結果、興味が近い人に届きやすくなり、保存・視聴継続・反応が起きやすい

  • 逆に、汎用タグ(広すぎる/誰にでも当てはまる)は、届く先がぼやけやすい

2) 体験が改善する=「見てる側が“関係ない投稿”を掴まされにくい」

  • 関係ないタグを大量に付けると、見る側が「探してた内容と違う…」となりやすい

  • 結果として、Instagram全体で“ノイズ”が増えるので、プラットフォームとしても避けたい

“タグの役割”を再定義:
これからのハッシュタグは「検索」だけじゃない

#reels や #explore みたいな汎用タグを、
関係なく入れまくるのはやめて

これまでハッシュタグは、主に以下の目的で使われがちでした。

  • 広く拾うための露出増(例:#reels #explore #instagood など)

  • 競合ジャンルのハッシュタグで回遊を狙う

  • タグ欄を埋めることで「やってる感」を担保する

しかしInstagramは明確に、
**そういうタグは Explore(発見)に出る助けにならない どころか、
 パフォーマンスを下げる可能性がある**と言っています。

つまり
「広いタグでズルく取りにいくより、内容に合うタグを少数で」 というのが
今の Instagramの方針。

  • そのタグを見た人が「この投稿の内容」を正しく想像できるか?

  • そのタグの閲覧者は、あなたの投稿を求めているか?

  • そのタグは、投稿内容の分類を助けるか?

この3つに「YES」と言えないタグは外してOKです。

運用者視点で重要な設計転換

運用者視点ではここで重要なのは、
「タグで網を張る」設計から、タグで“意味”を伝える設計への転換が必要になる点です。

ハッシュタグは
“数で網を張るもの”ではなく、“投稿内容に合う人に届けるためのラベル”。
だから、広すぎるタグを大量に付けるより、
投稿内容に直結するタグを少数だけ付けた方が、結果的に伸びやすく、
見た人にとってもストレスが少ない。

今後は、ハッシュタグを

  • 投稿の内容を正しく分類する

  • 誰向けの投稿かを明確にする

  • Instagram側の理解(関連付け)を補助する

ための「補助ラベル」として設計していく必要があります。


5個で足りる?足りない?答えは「足りるように作る」

「5個じゃ絶対足りない」という声は出やすいです。
でも実務的には、5個でも十分に戦えます。理由は3つあります。

  1. キャプション本文・音声・画面テキスト・altテキストなど、
    ハッシュタグ以外の“理解材料”が多い

  2. ハッシュタグはそもそも「数」で伸びるものではなく、一致精度の影響が大きい

  3. 伸びた投稿を分析すると、「大量タグ」よりも、
    内容と噛み合ったタグ構成の方が再現性がある

運用者がやるべきは「タグ数確保」ではなく、
5個で“意味が伝わる設計”に磨き直すこと

これが基本形:5個の“黄金フォーメーション”

おすすめは、5個を役割で分けることです。
以下は例ですが、どのアカウントでも通用する考え方になっています。

① ブランドタグ(1)

  • 指名検索・UGC蓄積用
    例:#ブランド名 #サービス名

② 商品/カテゴリタグ(1)

  • 何の投稿かを一撃で伝える
    例:#アイス #コーヒー #スキンケア #眼鏡

③ ニーズ/課題タグ(1)

  • どんな人に向けた投稿かを明確に
    例:#時短レシピ #乾燥対策 #在宅ワーク

④ シーンタグ(1)

  • “使う場面”が浮かぶと、保存・再生完了率が上がりやすい
    例:#朝活 #週末ごはん #通勤コーデ

⑤ コミュニティ/企画タグ(1)

  • シリーズ化、コメント促進、アカウント文脈づくり
    例:#◯◯部 #◯◯チャレンジ

▼この画像を保存して投稿制作の際に見返してみましょう!

重要:「汎用巨大タグで穴埋め」しない
5個しか入れられないなら、なおさら“当てにいく”設計に寄せます。


運用フローとしてテンプレは必須

実務で困るのは「毎回タグを考える工数」問題

タグが5個になると、運用現場はこうなりがちです。

  • 毎回タグを悩んで、制作が遅れる

  • なんとなくで選び、ブレが出る

  • チーム内で「どれが正解?」の議論が増える

なので、運用フローとしてはテンプレ化が必須です。


5個制限に強い運用フロー:タグは「型」から作る

おすすめの進め方は次の通りです。

Step1:投稿カテゴリ別に「タグ雛形」を作る

例:レシピ/商品紹介/HowTo/UGC紹介/告知 など
各カテゴリごとに「黄金フォーメーション」を当てはめて雛形化します。

Step2:変動するのは2つだけにする

毎回変えてOKなのは基本「②商品/カテゴリ」「③ニーズ」くらい。
残りは固定に寄せると、運用が回ります。

Step3:月次で“勝ちタグ”を入れ替える

伸びた投稿から共通項を拾い、翌月の雛形に反映。
タグを「感覚」ではなく「運用資産」にします。


5個ハッシュタグの例(そのまま流用OK)

飲食・レシピ系
  • #ブランド名

  • #簡単レシピ

  • #おうちごはん

  • #時短料理

  • #週末ごはん

美容・スキンケア系
  • #ブランド名

  • #乾燥対策

  • #スキンケア

  • #ナイトルーティン

  • #敏感肌

オフィス・BtoB系(福利厚生/サービス)
  • #ブランド名

  • #オフィス改善

  • #働き方

  • #総務

  • #福利厚生

アパレル系(例:眼鏡)
  • #ブランド名

  • #メガネ

  • #コーデ

  • #通勤コーデ

  • #大人カジュアル

※ポイントは「大きすぎるタグを混ぜない」こと。
“誰が見たいか”の像が立つ語彙を優先します。


効果検証はどうする?「タグ経由」だけを見ない

5個になると「タグ流入が減るのでは?」が不安になりますが、
検証は「ハッシュタグ経由の数値」だけを見るとズレます。

見るべきは、むしろこちらです。

  • リーチの内訳(発見/ホーム/プロフィール等の変化)

  • 保存率・再生完了率(刺さる人に届いたかの指標)

  • プロフィールアクセス率(文脈が合って興味を持たれたか)

  • フォロー率(“欲しい投稿”として認識されたか)

ハッシュタグは単体で魔法を起こすものではなく、
コンテンツ理解と配信最適化を助ける「補助輪」なので、全体指標で判断します。


まとめ:ハッシュタグは「量」から「精度」へ。
運用者がやることは3つ

最後に、今日からのアクションを3つにまとめます。

  1. タグは最大5個前提で「役割分担(黄金フォーメーション)」を作る
    ※固定タグ3こ、変動タグ2このバランスがおすすめ

  2. 投稿カテゴリ別にテンプレ化し、毎回悩まない仕組みにする

  3. 勝ちパターンを月次で入れ替え、タグを“運用資産”にする

制限は面倒に見えますが、
逆に言えば「伸びる要素が整理される」タイミングでもあります。

ハッシュタグに頼りすぎず、でも捨てずに、
精鋭化して味方につける。これが次の運用の勝ち筋です。

ABOUT ME
松本燦
大学卒業後、飲食店を経験。その後、PRに興味を持ち、 商業施設の年間販促やイベント企画などを担う広告代理店に転職。 その経験を活かし、SNSのPR領域を経験する為、 自身で企業のInstagramの運用を副業で始め、2022年に株式会社toにジョイン。