自社のサービスやブランドのInstagramアカウントを運用していて必ず起きることがあります。
それは、、、
「今の運用が上手くいっているのか?」という不安
「もっとこうしたいけど手が回らない・・」という嘆き
その場合は多くの企業が、
外部委託(パートナー)を選択肢として持つようになります。
ただし、気をつけて頂きたいのが「パートナー選び」によって、良くも悪くもその後が大きく変化していきます。場合によっては委託することでより工数が上がってしまうことも・・。
今回の記事ではInstagramの企業アカウント外部委託する際に、どういう会社が存在しているかを知っていただき、自分たちにあったパートナー選びの参考にしてもらえればと思います。
この記事はこんな方におすすめ!
- 小売やメーカー業のマーケッター
- 企業のSNS運用担当者
- SNS運用のパートナー選びに迷っている人
歴史の浅いSNS運用だからこそ、選ぶポイントがある
テレビやSEO、ネット広告などのように歴史が長い施策と比べてSNS運用というのは歴史が浅いです。そういった部分も実はパートナー選びに影響しています。
ポイント:SNS運用の専門会社は少ない
SNS運用の中で代表されるのがInstagramです。
そもそもの部分から触れていきたいのですが、Instagramはいつ登場したでしょうか?
また、ユーザー数はどうやって増えたでしょうか?
<2014年2月に日本語アカウントが開設>
日本のInstagram月間アクティブユーザー数
2015年6月 | 810万人 |
---|---|
2016年3月 | 1,200万人 |
2016年12月 | 1,600万人 |
2017年10月 | 2,000万人 |
2019年末 | 3,000万人以上 |
引用元:ウィキペディア
現在の2023年から逆算すると、7年前頃から企業アカウントを運用するメーカーなどが現れ、4年前くらいに多くの企業がアカウントを持つようになりました。
つまり現在存在している”SNS運用の専門会社”は創業して7年がアッパーであり、専門としている会社といえど、歴史は浅いというのが現状です。
ポイント:委託候補会社の本業を探る
そんな急速に発展したSNS業界。
運用だけを専門にしている委託会社は非常に少なく、当然ながらそれぞれに本業がある中で運用を任せられる委託会社がほとんどです。そうなると得意じゃないことを頼んでしまい、結果的にやり取りだけが増えてコトが進まないということも起こります。
なので、パートナー候補の会社が何を本業としているかを知っておく必要があります。
■本業の例
・スチール撮影が得意
・YouTube撮影(横長)が得意
・インフルエンサー出身が中心のブランディングが得意
・数値の取りまとめやレポート・分析が得意
・分析ツールを持っている
・クリエイターを多く囲っている
・マーケティング戦略が得意
・派遣社員などの起用できる人材が豊富
・広告代理店/総合代理店
・印刷会社
他にも様々な本業があると思いますが、多岐にわたるということだけご理解いただければと思います。
また、自社の課題領域とパートナー企業の強みを相関的に表した図を紹介します。
※線が太い方が相性が良い
領域外の会社に委託するのは非常にマズい
上記の図のように、例えばコンサル系の会社はアカウント戦略は特でも制作となると教科書通りのことしか言ってこない、そのようなことはよく起きたりします。要するに委託会社の本業によって領域に制限はあり、満遍なくSNS運用をカバーできる会社は存在しないと言って良いかもしれません。これはSNS運用代行会社でも同じです。
特に1番ケアできていないケースが多いのが、アカウント設計の部分です。
ちょっと前で言うと「フォロワーの数を伸ばしましょう!」「フォロワー数を1万人目指しましょう!」と言っていれば良かったのかもしれませんが、投稿のインサイトが充実したことで、多角的に数値を扱ったり、解釈を作っていくことが可能となり、運用設計のレベルも大きく上がりました。
この時に必要なのがマーケティングの経験です。
理由は、そもそも何のためにInstagramアカウントを運用しているかを設計できていないと全てが不安定になっていってしまうからです。”全て”を見る能力=マーケティングだと私は痛感しています。
SNS運用会社でもある”株式会社to”の実例
株式会社toはデジタルマーケティングという領域で仕事をしています。その中でもInstagramやTwitterといったSNS活用やYouTube戦略なども多く請け負っていますので、実際にお問い合わせ頂くご相談と返答例をご紹介します。
SNS運用パートナーを変更したいという相談が急増
2022年に入った頃から現在も尚、SNS運用パートナーを変更したいという話が急増しています。推測ですが、理由は企業アカウント運用を2・3年やってみたが、パートナーとのミスマッチや、俗人的に行っていた担当社員の退職などにより状況が変化したからだと思います。
<弊社への相談例>
相談例-①
今の運用はただ投稿するだけになってしまい、インスタグラムを運用していること自体を社内で問われて困っています
■toの解説
まさに本記事で述べた内容です。パートナーがカバーすることができない領域が課題として浮き彫りになってしまったという例になります。
この場合は、改めてマーケティング施策の一環として続けるべきか、他の施策に力を割くべきかを判断するための”情報整理”が必要となります。弊社ではKGIやKPI、マーケティング施策の洗い出しなどから行っております。
相談例-②
フィード投稿は特に問題ないのですが、リール投稿が全く作れていない状況なのでどうにかしたいです
■toの解説
ここ最近1番多い相談です。
リール投稿というのは縦長動画であり、動画制作が課題となっている状況だと察しました。
ただし、決して動画の素材がないということではなく、例えばYouTubeなどのチャンネルも運用している場合は、動画の素材はあります。ただし、それは「横長動画」なのです。
一眼レフを想像して頂くと分かりやすいですが、基本的にはカメラは横向きで撮影を行って、縦長にしたい場合はトリミングで調整するのが一般的です。
要するに、意図的に縦長動画を撮影しないと手に入らない素材がリール投稿の素材なのです。
リール投稿については少し補足させていただきます。
補足:縦長動画の素材ってどうやって手に入れるの?
縦長動画で1番最適なのはスマホ撮影です。
Instagramのリールも、TikTokも、YouTube ショートも見るユーザーはスマホが大半なので、スマホで撮影する想定になっています。また、スマホ撮影と言っても最近の機種はカメラ性能が非常に高いので、クオリティ的にも全く問題ないです。
ここで大事なのは撮ることよりも、「動画編集」です。
さらに言えばどんな投稿にするのかを事前に企画してあるかどうか。
下図は弊社で請け負っているリール制作の進行イメージです。
スキルやノウハウが必要だったり、思ったよりも時間が掛かるものなので計画的に制作しないと安定した投稿をし続けることは難しいです。
まとめ
業務委託する場合、目的や狙いなどが定まっていないと委託先の選択がミスマッチしたり、委託先の能力を最大化できなかったりします。
ただ運用していくだけなら問題ないですが、結果を生む運用をしていくのであれば本記事を参考にして頂き、より良いInstagramアカウント運用を実現していただければと願っています。
2010年にネット業界に転職し、インターネット広告代理店・調査PR会社・美容メーカーなど数社に勤務しマーケッターとして活躍。
デジタル/ソーシャルマーケティングにおける、計画・実行など幅広く従事。
現在はCOOとして全社を横断。
2020年、株式会社toにジョイン。